Saturday, December 29, 2012

ALPHA社 CWU-45/P 比較

25年くらい前から1年の内5ヶ月は着用しているであろうALPHA社製 CWU-45/P。

以前はMilitary Surplus Shopでしか入手できなかったが、10年ほど前からは時々カジュアルウェアの店頭でも見かけるようになった。(一般的には MA-1 のほうが認知度が高いようだが)
そして近年 どうもアルファ・ジャパンみたいな会社(EDWINグループで社名は A&Tインターナショナル)が設立されたようで、独自に商品開発を行なっているらしい。(個人見解では伝統的なミリタリーウェアへの冒涜)
同じアルファ社製でも「米国流通モデル」と「日本国内流通モデル(例のA&T企画?)」では仕様が細部で異なる。
それに気付いたのは今年2月にブラックの国内向けモデルをオークションで入手してから。
品質的には何の問題もないのだが、微妙に雰囲気が違う。そのあたりを写真で比較検証してみた。
ラベル比較: 日本国内向けモデル(左・黒)と米国流通モデル(右・レプリカグレー)

米国流通モデル   MADE IN U.S.A. の表記あり

日本国内向けモデル  MADE IN U.S.A. の表記なし

日本国内向けモデル   内側ラベル

日本国内向けモデル 内側ラベル  MADE IN U.S.A. の表記ここにもなし
Alpha社は 現在は中国と中東で生産を行っており、米国国内では生産していないとの情報も。
これから MADE IN U.S.A. を入手するのは困難かも。



日本国内向けモデル(右・黒)にはオリジナルにはない内ポケットが付けられている。これは実用的には◯。

胸パッチ用ベルクロの比較:日本国内向けモデル(右・黒)にはオリジナルにはない技巧が。  実際にネームバッチを付けずに着ることが多いことへの配慮か?

米国流通モデル  そっけない

日本国内向けモデル  パッチを付けなくてもそこそこカッコイイように、というより安易なレプリカではなくALPHA社製!をアピールするためのもののような気がする。

前立ての違い比較: 日本国内向けモデル(左・黒)と米国流通モデル(右・レプリカグレー)  

日本国内向けモデル(左・黒)は 米国流通モデル(右・レプリカグレー)よりも低い位置までしかない。 大きさもやや小振りで斜めカットの形状も角が尖ったまま。  ALPHA社のロゴマーク入。

米国流通モデル(右・レプリカグレー)の前立てには中綿が入っている。 国内モデルは中綿なしのペラペラ。

日本国内向けモデル(左・黒)の前立ては米国流通モデル(右・レプリカグレー)に比べ下端も短い。

米国流通モデルの前立ては中綿入りで下端までしっかりカバー。 大型スライダーにはALPHAの刻印入。

日本国内向けモデルの前立ては残念ながら下端までカバーしていない。 スライダーの形状はほぼ同じ。 Blackカラーモデルのみ この金色というかブラスカラーのファスナーになっている。 メーカーはYKK。

日本国内向けモデル(左・黒)はYKK社製ファスナー使用。 米国流通モデル(右・レプリカグレー)はアメリカ IDEAL社製を採用。(これには1と2があるようで、以前に購入したものは IDEAL USA 2 と刻印されていた) 正直言ってファスナーの動きのスムースさではYKKに軍配が上がる。 (USA製でもクリーニング後にCRC-556で手入れすれば問題なし)

日本国内向けモデル(左・黒)と米国流通モデル(右・レプリカグレー)のスライダーに付けられたプルタグの長さ比較。

日本国内向けモデル(左・黒)と米国流通モデル(右・レプリカグレー)の襟の形状比較。 国内モデルは本来のCWU-45/Pの丸みを帯びた形状を再現できていないようだ。

国内モデルは本来のCWU-45/Pの丸みを帯びた形状を再現できず、直角に近い裁断で済ませている。

日本国内向けモデル(上・黒)と米国流通モデル(下・レプリカグレー)の袖の長さ比較。 日本向けモデルのほうが袖自体の長さが2cmほど短い。その分ニットリブが長い。 平均的な日本人であればこの方がすっきり着れるかも。

日本国内向けモデル(左・黒)と米国流通モデル(右・レプリカグレー)の左腕シガーポケットのタグ比較。®の有無。

日本国内向けモデル  親切な表示。  (ナイフは関係ありません (^^ゞ

日本国内向けモデル  日本語表示。 ダサイといえばダサイけど間違った手入れは防げる。 写真撮り忘れたが、この裏には MADE IN CHINA  エー・アンド・ティ・インターナショナル ㈱ と表記されていた。(~_~;)

他に気付いた点はナイロン素材の違い。
MADE IN U.S.A. の方が若干 腰のある感じ。特にそれは中綿の入っていない襟の部分で感じた。
更に 本国モデルは雨が降ると覿面に濡れる「普通のナイロン素材」の感じであったのだが、黒の日本向けモデルの方は小雨であれば結構弾いている。前オーナーが撥水処理をしていたかどうか定かではないが、均一に撥水するところをみると、雨の多い日本向けに改良されているのかもしれない。ただし何回のクリーニングまでそれが持続するかは未確認。

以上。

これらのポイントさえ押さえておけば、ネットオークションで出品されているCWU-45/Pの写真を見ただけで ある程度はどういうものか判断できるでしょう。


永くCWU-45/P 着ていて気付いたこと。
一番良く傷むのは袖口のニットリブ
利き腕の内側は一番早く擦り切れてくる。
次は腕時計と擦れる部分。
結局 この2点の傷みゆえに何着も買い換えているわけで・・・。

オークション出品の写真見て、袖口と裾のニットリブの伸び具合で大方のコンディション判断可能。
腹回りが太った人が着ていたものは結構裾のニット部分伸びきってる。
いつも開けっ放しで着用していた人の物はほとんど伸びていない。
その反面 前開けっ放しの着方で注意したいのは 同時に「腕まくり」なんかして着ていた可能性が高い事(某刑事ドラマの影響で買った人の物に多そう)。その場合は結構袖口緩いかも。


レプリカでない本物の米軍支給品は Nomexという難燃性のアラミド繊維で作られているのだが、紫外線で変退色しやすいとか雨ジミができやすいとかで、結構コンディションも難しいと推測される。 http://ow.ly/1QBASA

他にも韓国製や名のないメーカーが模倣品を作っているようだが、実用的に最も品質の良いのはALPHA USA。 (HOUSTON社製も結構忠実で良い。)← 最初に沖縄のサープラスショップで買ったのが偶然 HOUSTON社の初期型アクションプリーツモデルだった。

ただ残念なことに、今 A&Tがプロデュース展開しているシリーズは 今回比較した国内向けモデルとはまた違った「タイトモデル」で、着丈は胴長の日本人に合わせてか、それとも「腰までカバーさせたい」という、本来のフライトジャケットの着方からは大きく逸脱した要望のためか、長めになっているよう。
おそらく袖丈も腕の短い日本人向けに 更に短めに詰められているかもしれない。
シルエットも近年の軟弱貧相な若者に合わせて細めなんだと!
悲しいことに 今普通の流通ルート入手できる大部分がこれになっているようだ。
(ALPHA には KNOX ARMORY というブランドもあるが、これは低品質モデル。手を出さないほうが無難。  ROTHCOもやめといたほうがいい)
本来のCWU-45/Pというか 忠実に軍支給品を再現したモデルが欲しければやはりネットオークションしか方法がないかもしれない。
そのために少しでも参考になれば。

http://goo.gl/DpizX
http://goo.gl/sZuFi 

最後に書き忘れていた一言。
頑なにCWU-45/Pを選ぶ理由の一つがその保温性。
Intermediate Zone (-10℃〜+10℃)対応ということで、通常の冬場であればこれで充分。
前を開ければ暑くないし、ピッタリ前を閉じれば完璧に風も遮断してくれる。
「暖かい」と感じることはない代わりに「寒い」と感じることもない。
それと、前面のファスナーが MA-1のようにむき出しになっていないのも、首からカメラをぶら下げる事が多いので非常に助かる。特に近年デジタルになってからは 液晶モニタ部分が傷つくのを防いでくれるので安心できる。(スライダーの位置には注意が必要!)


以上の記事は ALPHA社、A&T、雑誌記事等からの引用は一切ありません。
あくまでも 25年以上CWU-45/P(レプリカだけどね)着続けてきて気付いたことのまとめです。メーカーからの公式情報等は別途 雑誌等から入手して下さい。
他にSPIEWAK社 GOLDEN FLEECEのタイタンクロス製CWU-55/P、HOUSTON社の初期型レプリカモデルも着てみたが、個人的にはやはりMade in USAのALPHA社製が一番軽くて暖かく、耐久性が高かった。

以上。