火曜日, 7月 31, 2007

Photoshop三昧




今月は殆ど毎日のようにPhotoshopを起動させていた。
というのも月の上旬から3度にわたり、地元に工場のある某パン焼き器メーカーのカタログ用撮影の仕事が入ったからだ。パン焼き器といっても一般家庭用ではない。
第○パンやヤマ○キ、フ○パンに納入する大型機械だ。海外にも輸出しているそうだ。
この機械 全てが受注生産で、組立完成後すぐに作動検査し、またいくつかのパーツに分解し輸送、現地で再度組立を行なうものらしい。
それゆえ、撮影のできる完成品がいつもあるわけではなく(今回はある程度並行して製作していたためまとまって撮影できた)、納期の都合上、大型スタジオに運び込んで撮影すると言う事も日程的に無理だった(搬送・組立・スタジオレンタルに関わる費用も無視できない)ため、なんと 工場内での撮影となったわけだ。
割りと小振りのものは別室に運んでもらったが、大型のものは組み立て終わったそのままの場所。
さらに納期に余裕のあったものは門真市の運送会社の倉庫に預けてあり、それは納品出庫時に倉庫の前の空きスペースで撮影という、「商品撮影」のセオリーからいくと信じられないような条件での撮影であった。でも以前からの経験で、「このあたりまで条件クリアしていれば 後でPhotoshop駆使すれば何とかなる」というイメージをシミュレートできたからこそ引き受ける事ができた仕事であった。
ちなみにこの手の調理・厨房機器の類いはほとんど例外なくステンレスシルバーの外観。
ヘアラインシルバーがほとんどだけど、たま〜にポリッシュ仕上げ(鏡面仕上げ)があって難儀する。
別室に運ばれた機器はタンクの下半分がポリッシュ仕上げ! 映り込みバリバリ(泣)
しかもフロアが精密機器調整室という事もあって「緑色」。映り込み・色被りは避けられない状況。
対策として被写体に映り込む大部分のフロアに背景紙として使うグレーのスーペリアを敷き詰める事から始まった。(もったいな〜)
抜けの部分もグレーバックあるいはトレーシングペーパーを立ててカバー。
本来 要となるライティングは、狭い撮影現場で商品入れ替わり立ち替わり、しかもどこからライト当ててもハレーション・映り込みは避けられないと思い、作業効率と安全性を優先し、室内照明の蛍光灯のみ。
ホワイトバランスさえしっかり取れていればあとは何とかなる、とかなりの強気。
あとの工場内・倉庫前での撮影も光源がそれぞれミックス光・太陽光と変わったぐらいで基本的には照明はなし(Fill-inのストロボ発光・レフ板・ディフューザーはケースバイケースで使用)
撮影はメインカット20と、部分カット40の計60カットだったが、それらの全てをいわゆる「白ホリゾントのスタジオ」で撮ったかのように(物によっては切抜き)仕上げなくてはならなかった。
で、7月一杯は撮影のない日はひたすら朝から夜遅くまでPhotoshopと戯れていた。
ようやく「口約束」の納期7月31日の夕刻に間に合わす事ができた。
仕上がったデータは 先方の誰もが見やすいようにすべて1枚ずつインクジェットプリンターを使ってプリントアウトして添付した。(これがまた結構時間のかかる作業です)

苦労した甲斐あって、先方担当者・工場長も「ほぉ〜!!」と驚嘆し喜んでくれた。
、これがあるからやってられるんだよな。
時間と労力考えたらちょっと割に合わないけど、スキルも一段とアップしたし、若干作業効率も良くなったようだから まぁ「よし」としよう。