昨年の「全て白熱電球」と比べ、やはりクールな印象。
色温度が太陽光に近い6000ケルビン前後ということもあるが、LED特有の指向性のある光質のため隣接する他の色との干渉が少なく、濁りのない彩度の高さを実感。
ただ、白熱電球の光の拡散による微妙に色の混ざったグラデーションも結構いい味を出していたので、コンピューターグラフィックスで描かれたような奥行きのあまり感じられない色合いは少し残念だった。
それと、光が広範囲に拡散する白熱電球に比べ、照射範囲が極端に狭いLEDゆえ、会場周辺は思った以上に暗くなっていた。
写真で見てもフロントーネ、ガレリアの設置された通りのビル壁面はほとんど光も当たらず、過去に比べて最も周りが暗くなっている。
ルミナリエの作品自体が浮き上がって良いのは確かだが、ちょっと周りが寂しすぎる感じも。
スパッリエーラの設置されたメイン会場の東遊園地でも、今までに比べ暗い印象。
「光が溢れている」印象からは程遠い感じ。
ここ数年、年を追う毎に規模も開催期間も縮小傾向にありますが、今年は例年のフロントーネ設置場所が約50m後退していました。(その代わりというか、日本国内初登場という「光の天井 (ガレリアコペルタ)」がフロントーネ(玄関)に続いて設置されていました。)
(11日の強風でこの天井が落ちてこなくてよかったです)
メイン会場のスパッリエーラも高さ・直径ともに小さくなった感じ。
支柱部分の電飾も以前は手の届く高さまであったように憶えていますが、今年は背伸びしても届かない高さになっていました。
デザインも過去10年ほどに中で一番シンプルかもしれない。(同じデザインのパネルを単純に連結させて円弧を作っているだけのような印象。動画で360°パノラマ撮ってみたけど、カッサ・アルモニカがなければ1周したのがわからないほど。)
11日の早朝の強風で倒壊した噴水広場のスパッリエーラも、YouTub投稿で見た「ショータイム」は光の点滅速度が意味もなく早すぎて「優雅さ」が全く感じられなかった。(人によっては癲癇起こすかも?)
阪神大震災直後の真っ暗だった神戸の街を照らす希望の光をモチーフに、その年の暮れに始まったルミナリエ。
2011年から一部作品(ソロピース・噴水公園フォンテ)にLEDを使っていたが、昨年度は原点回帰で全てを暖かみのある白熱電球で開催。そして今年度は全てをLEDに。
ある意味で、「鎮魂・慰霊・復興」としてのルミナリエは20回目の開催だった昨年度で終わったのかもしれない。
イベントとしての傾向が強くなったルミナリエ。
来年も行くかどうかはわからない・・・。
http://goo.gl/Y3qvOc