火曜日, 7月 31, 2012

デジタルカメラの画像データを安全・確実に保管する方法

(+ 撮影から納品までの流れ)

使用機種がCFとSDのダブルスロットということも幸いし、一方にはRAWデータを もう一方にはJPEGデータを記録させるようにしています。
撮影終了後 速やかにRAWデータ、JPEGデータの両方を外付けHDD(No.1 --- Originals)に丸々コピーします。(カメラへのメモリーカード脱着の際は電源OFFを確認!)

セレクト作業にはデータの軽いJPEGの方を使い、Graphic Converterのスライドショー機能を使って、カラーラベルを付けていきます。
ひと通り選び終わったら、その中から更に2度めの選択作業をします。(2段濾過)
この段階で 明るさ・色調・コントラスト・不要物消去等 Photoshopでの画像修整が必要と思われるカットには違う色のラベルを付けていきます。
基本的に「そのまま」でいけるものはカメラからのJPEGデータを使い、画像修整が必要な物はRAWデータの方を使います。
PhotoshopのCamera Rawで開いた画像をPhotoshop本体で16bitモードで加工してゆき、最終的に他のデータと統一するため8bitに落とし AdobeRGBのプロファイルを埋め込み JPEG最高画質(11〜12)で別の外付けHDD(No.2 --- Work Space)に(別名)保存します。

先にセレクトした無修整のJPEGデータも、修整された画像と同じ外付けHDD(No.2)の同一フォルダにコピーします。

Graphic Converterのブラウザ画面でファイルをすべて選択し「選択ファイルの名称変更」で「日付+連番」に変更。

この段階で念のため アンチウィルスソフトでデータスキャン。



その後 Graphic Converterの「変換 & 修整」機能を使いバッチ処理で「最大サイズを900px」、縮小に伴う補正という意味合いで「明るさ/コントラスト」と「エッジをシャープに」を若干+側に調整。カラープロファイルに対応していないソフト(Webブラウザ等)でも色味が変わらないように「プロファイルとイメージを統合(統合後カラープロファイルとEXIFデータは取り除かれる)」オプションにチェックを入れます。
「OK」ボタンを押して生成された縮小画像を使って、再度 Graphic Converterでサムネイルプリント作成。A4用紙縦に横4コマ 縦5コマを標準仕様としています。
Graphic Converterの場合、ヘッダーにタイトルを、フッターにクレジットとページ番号入れられるのが便利。 フォントの種類とサイズも変更可能。

ここまで作業が完了した時点で、No.2のデータ(ファイル名変更済)を更にもう一台の外付けHDD(No.3 --- Archives)にコピー。
この時点でNo.1にはオリジナルデータがすべて、No.2にはセレクトされ修整・リネームされたファイルが、そしてNo.3には「納品データ」としてNo.2のコピーの他、サムネイルプリント用PDFファイルとPreview(縮小画像)が保存されていることになります。

納品は光学ディスク(DVD-R, CD-R)で行ないますが、Toast Titaniumを使って Mac, Windows 双方で読み取りができる形式で作成。
納品後概ね3ヶ月経過した時点で外付けNo.1ハードディスクのデータは削除します。
No.2のデータは概ね1年を目処に整理削除。
No.3のデータは一応「永久保存」のつもりですが、保証はできないので「3年」ということにしています。

撮影に使用したメモリーカード(CF, SD)は納品が完了した時点でフォーマットします。(と言うことは納品時点ではデータが5重に存在するということになります)
万一 撮影中にメモリーカードトラブルが起こっても同じ内容を2つのメディアに同時記録していますし、いざとなれば信頼出来るメモリーカード復旧ソフトも常備しています。

外付けHDDも複数に分けることにより、クラッシュが起きても大丈夫です。
最も危険なのは同一ボリューム上の場合。複数コピーしてあっても、誤って消去してしまった等の場合には有効でも、ディスク自体が読み取り不可になった場合は「諸共」です。
同一HD内でパーティション切って別ボリュームにしてあった場合でも、ユニット自体の不良(ディスクがスピンしない等)が生じた場合は同じくお手上げです。
一番安全なのは物理的に全く別体のHDDにコピーしておくことです。

仕事の場合は数ヶ月後から順次消去していくと書きましたが、プライベートの場合はここまでしつこく多重バックアップはしません。
その代わり、事務所と自宅の両方で保管できるように 2.5インチのポータブルHDをWindowsでもマウント可能なFAT32にフォーマットし、そこにデータをバックアップして持ち帰っています。(保管場所を分散させる事でのリスクの回避)

なお、長期保存を意図するデータは最初から「Archives」と称する外付けHDDを用意しておき、頻繁にはアクセスしないことです。
HDDも機械ものであるため、期間よりも実際の稼働時間で消耗・故障する率が高くなると考えられます。
ついつい昔使っていたHDDをバックアップ用に回すことが多いですが、スペアとしては良くても、長期保存用となると怖いものがあります。
(長年 SEAGATE と Western Digital 使っていますが、幸いな事に 今のところクラッシュして使用不能になったディスクはありません。フォーマットを余儀なくされたことは2度ほどありましたが・・・。この場合もバックアップがあったので躊躇なく初期化作業できました。バックアップは必須です!)

Macの場合、外付けHDDも定期的にDisk Utility.app で検証・修復しておくと安心です。
時々マウントが解除されなかったり、Time Machineでバックアップが失敗する場合でも、ディスク・ユーティリティで修復すれば事なきを得ます。
大事になる前に普段からこまめにメンテナンスしておくことも重要です。

光学ディスクに書き込む場合は、ドライブにセットする前にディスクの汚れ・ホコリには気をつけましょう。できれば書き込み後「Verify(検証)」しておけば安心でしょう。

光学ディスクメディアは直射日光・高温・多湿に弱いので保管場所にも注意が必要です。
ハードディスクドライブ(パソコン内蔵の物も)は動作中(特にアクセス中)の衝撃は致命傷になります。
データ保存中のノートパソコンの移動や、縦置き外付けHDDを倒すことなどがないよう充分気をつけましょう。

構造的な話になると、磁気ディスク(プラッター)が高速回転することで生じる気流により磁気ヘッドが 2nm程 --- タバコの煙の粒子よりも狭い --- 浮き上がっている状態でデータの読み書きを行なっています。そこに衝撃が加わり磁気ヘッドとプラッターが接触するとダメージで読み書き不能となる場合があります。   詳細は http://ow.ly/1Oo5mC


その他関連 過去ブログ;
HD初期化、 3.5インチ ハードディスク、 Seagate!!!、 Hard Disk Drive